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危機の中で明日を拓く CFO“新論”

日経ビジネスオンラインにて、新貝康司氏(現JT International・CFO)が理想のCFO、そして理想のリーダー論を寄稿しており、連載のため通して読むと重複する部分もあるが、非常に有益な内容だと思う。(こちら

同氏が、財務部門出身者ではないCFOであることがポイント。囲碁の世界の「傍目八目(当事者よりも第三者の方が、より深い洞察をすることが、時に可能になる)」という言葉で表現している。

私が、印象に残った文脈を以下に記載する。

CFOが果たす役割は何か、CFOが備えるべき資質とは何かについて、変化の激しい時代だからこそ、再考する価値があるのではないでしょうか。

CFOは、経営者です。
CFOは、CEO(最高経営責任者)の財務面でのブレーンです。
CFOは、財務機能のリーダーです。
CFOは、資本市場や金融市場への大使です。
こういった複数の顔そのものが、CFOはAccounting、Treasury、Tax等のエキスパートの単なる延長線上には位置付けることが出来ないといったことを雄弁に物語っています。

「自らの将来を自らで切り拓きたい」
経営の一翼を担う者として、会社の10年先を見据えて今を生きます。そのためには、独立自尊の危害を持ち続けることが必要だと考えました。

2002年に出版された「リスクに挑む」には大変啓発されました。前向き、積極的(Positive)にリターンを追及する機会を捉える姿勢と、その際、取るべきリスクと、取ってはいけないリスクを峻別することの重要性を学びました。

(今回の金融危機に関しても)どういう訳か、人は右肩上がり相場が永遠に続くかのような錯覚に陥ります。そして、それを正当化するための理屈を発明するのです。

「1999年3月、JTはRJRInternational社(RJRI)を約9,400億円で買収」
自身で事業を成功に導くコアコンピタンス(価値を生み出す中核となる競争力)や事業のMomentum(勢い)を持たずして、M&Aを実行しても、1+1が単に2になるだけ、いや下手をすると2未満にすらなってしまします。M&Aは、時間を買うために実行するのです。しかし、時間を買うつもりが、時間を浪費しかねないリスクを伴っているのです。

M&A成功の要諦は統合です。
そして必要とされる交渉スタイルはWin-Win型の交渉スタイル、いわば交渉を経て互いが戦友になるのです。また、M&Aは究極の経験者採用です。

「財務機能全体として果たすべき役割に就いて」
自分がもしCFOだったらどうするかという視点から考えてみたのです。
その結果、4つの役割が見えて来ました。

1)経営トップのスタッフと捉えた場合、経営が必要とする投資資金を如何に確保するかを考える。
2)事業のビジネスパートナーと捉えた場合、経営管理面から事業に働きかけ、どのようにその利益やキャッシュフローを増大させてもらうかを考える。
3)自ら価値を創造する存在と捉えた場合、資金管理、為替管理、税務等と通じ、全社の財務関連業務の効率化を実現する。
4)外部とのコミュニケーション機能を担う部署と捉えた場合、しっかりとした内部統制の下、タイムリーな開示を行なう。

そして、これらを支えるために、個々人の能力、組織としての能力を高めなければならないことは言うまでもありません。

また、いくら旗を振っても、各人が自らの課題に当事者意識を持ってもらえねば、変革を成し遂げることは出来ません。これまでの経験で「私企画する人、あなた実行する人」といった業務分担が、人の当事者意識を希薄にし、モチベーションを阻害する例を何回となく見てきました。

ある種、危機的状況の中にあっても、人には夢や希望が必要です。人、そして組織は、耐えるだけでは急場はしのげても、元気は出ません。トンネルの向こうに光が見えることが必要なのです。

「信認とは」
収益性は目標を達成したのに株価は低迷したままの時期がありました。
信認とは、他者からのパーセプションなのです。会社に対する人々のパーセプションが変わるには時間を用紙、かつ、受けてから見た情報量がある閾値を超えねばならないということは重要な教訓でした。金融市場、株式市場への大使としての役割を果たさせねばならないCFOは、このことを理解しておく必要があります。

「コミュニケーションについて」
コミュニケーションに関わる問題は、協同する意思と元気を萎えさせていたのです。それまでの経験から、ITを手段とするコミュニケーションが効果を発揮するには、その前段でFace-toFaceで、しっかりとした人間関係を先ず構築することが必要であると考えていました。
また、「会話」と「対話」の違いを紹介しましょう。

「会話」は、分かり合える人がわかり合える文化を背景として行なうコミュニケーションです。但し、分かり合えなそうもないと思うと相手を排除する傾向があります。

一方、「対話」は、互いに異なる価値観の人達の間で、異文化を説明し合うためのコミュニケーションです。異なる価値観、異文化を説明しあう「対話」が重要になってきているのです。
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  1. 2009/09/15(火) 00:49:18|
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プロフィール

eboys

Author:eboys
日本にてWirelessおよびMedia関連のM&A業務を担当後、米国Silicon ValleyのVenture Capital FirmにてIT分野を担当。
現在は、日本に帰任、財務・会計部門に在籍中。
email: eboys.2005@gmail.com

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